君は生徒、愛してはいけない

俺たちは3人でおいしくハンバーグを食べて、食後はケーキを食べた。


俺とおばあさんは少しだけビールを飲んだ。

華はおばあさんの前では酒を飲まない。

おばあさんが目を離したすきに何度も俺のビールを盗み飲んでいた。


そろそろプレゼントを渡そう、と思ってかばんをとった。

なんだか少しドキドキした。


「もう帰るの?」

華が子供みたいな顔で言った。

おばあさんも、もう少し居たらいいのに、と言った。

「いや、ふたりに渡したいものがあって」


そう言って俺は綺麗に包装されたプレゼントをかばんから出して、ひとりずつ渡した。


「クリスマスプレゼントです。

いつもお世話になっているので」

華とおばあさんはふたりで目を合わせてとても喜んでくれた。

「まあ、、先生がこんな素敵なことしてくれるなんて」

と言っておばあさんは涙を流していた。


「華ちゃん、あれ持っておいで」

おばあさんがそう言うと華は大きく頷いて、プレゼントを大事そうに抱えて2階に上がっていった。



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