君は生徒、愛してはいけない
気がつくと、華とおばあさんがはしゃぎながら俺を呼んでいた。
「おばあちゃんが1等当てたよ!」
すごい、すごいと言いながら華とおばあさんは喜んでいた。
1等を見ると、温泉旅行一泊二日ペアチケットと書いていた。
「でもおばあちゃんこんな遠くに行くのはちょっとしんどいから、華ちゃんにあげる」
おばあさんは華にチケットの入った封筒を渡した。
「先生、旅行いこ」
華がキラキラした目で俺に言う。
おばあさんの顔をちらっと見ると、笑顔でうんうんと頷いていた。
俺は正月休みが終わる前に華と温泉に行くことになった。