君は生徒、愛してはいけない
最寄駅から乗ると知り合いに会うかもしれない、と思ったので、
新幹線に乗る駅までタクシーで向かった。
華は終始ワクワクが止まらない様子だ。
「旅館って卓球とか出来るの?」
「浴衣で歩けるお土産のとことかあるの?」
子供みたいに目を輝かせた華に質問攻めを食らう。
「行ってみないとわかんない」
「もっと楽しそうにしてよ〜」
唇を尖らす華を横目で見て、ふっと笑ってしまった。
華は旅館とか行ったことがないんだろうか。
ホテルは?旅行は?
たくさん聞きたいことが浮かんだが、夜まで取っておこうと思い、質問するのをやめた。