君は生徒、愛してはいけない
「温泉気持ちよかった?」
「気持ちよかった!でもあたし熱いお風呂苦手なの」
子供みたいなことを言う華を見て笑いながら、冷蔵庫に冷やしていた水を飲んだ。
「先生座って」
華は立っていた俺を座らせて、俺の髪をドライヤーで乾かし始めた。
なんだかとても照れくさい気持ちになったが、華に髪を触られるのはとても心地よかったので何も言わず乾かしてもらうことにした。
「はい、出来た」
ドライヤーのコンセントを抜き、布団の上で正座する華。
「次こっち来て!」
華は嬉しそうに自分の膝をパンパン叩いて言った。
「、、なに?」
「耳掃除。はやく!」
「いいよ恥ずかしい」
「なんで?いいからはやく」
華は俺の腕を引っ張って膝に俺の頭を乗せた。
「お客さん、お耳の中きれいですね」
華は耳掃除屋さんごっこを勝手に始めたので、毎日自分でしてますから、と付き合ってやった。
耳掃除ごっこが終わって、俺は華の膝の上に頭を乗せたまま仰向けになった。
目線の先には華の顔がある。