君は生徒、愛してはいけない

華の誕生日


3月28日。


今日は華の誕生日だ。

新学期ギリギリ、春休み真っ只中に生まれた華は自分の誕生日が嫌いらしい。


忘れられるからだそうだ。


華の誕生日、俺は学校を休んで哲平と、哲平の彼女と遊園地に行った。

まあまあ空いていて華も楽しんでいた。


哲平の彼女の麻美(アサミ)は俺と哲平と同級生で、大学時代からよく一緒に遊んでいた。


華も麻美によく懐いて、麻美も華を可愛がってくれた。



「渉が生徒とこんなことなってるなんて思わなかったな〜」

華がトイレに行ってる間、麻美は俺に言った。

「こんなことって、別にそんなことにはなってねーよ」

「わかってるわかってる。
でも可愛くて仕方ないんでしょ?
見たらわかるよ。ねぇてっちゃん」

「ほらな、言っただろ!
学校でそんなんじゃすぐバレるぞ」

「学校では華と全く喋らないから。仲良い先生もたぶん気付いてないと思う」


「まぁ、華ちゃんが可愛すぎるもんね。
渉がそうなっても仕方ないと思うよ、私でも連れて帰りたいもん」


「、、それは麻美でもだめ」


麻美と哲平はからかったような顔でこっちを見てニヤニヤ笑っている。

なんだよ、と哲平を小突いて3人で笑っていると、華が帰ってきた。

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