君は生徒、愛してはいけない
「先生、髪の毛乾かして」
風呂から上がった華はドライヤーを持って、ソファに座る俺の前に座った。
誕生日だから、と口角を上げて言う華に、愛おしさを通り越して腹が立ってくるほどだった。
俺は華からドライヤーを受け取り、華に背を向けさせて髪を乾かした。
華の濡れた髪は俺の手にしっとりまとわりついて、
髪の隙間から時々見える華のうなじは俺の理性をかき乱す。
だめだ、と思い髪を乾かすことに専念した。
ドライヤーの電源を切ると、ありがと、とこっちを向いた華を今すぐ抱きしめたかったが、グッと堪えて俺も風呂に入った。
シャワーを浴びながら必死で自分を抑えた。
こんなとこで欲に負けるわけにはいかない。
俺は絶対に、俺に勝つ!!
そう気合いを入れて部屋に戻ると、華は遊び疲れていたのか、ベッドで寝息を立てていた。