君は生徒、愛してはいけない
第4章 3年生
ーーーーーー始業式。
今年もまた、俺の誕生日だ。
3年3組、去年も俺のクラスだった生徒も何人か居た。
教室で生徒の顔を順番に見ていくと、佐藤と森の姿があった。
名簿では華の名前しか探して居なかったので気付かなかった。
「はい、じゃあら3年3組の担任になりました。
中村 渉です、よろしく!」
『もう知ってるよ〜』
『先生が担任だったら修学旅行いっぱい遊べそう』
生徒たちは各々に喋る。
「修学旅行で悪さはさせないぞ!
あと、副担任の先生紹介します。」
「3年3組の副担任になりました、島田 香織です。
22歳です、まだまだ半人前ですがよろしくお願いします」
島田は真面目に自己紹介して、深々と頭を下げた。
とても緊張しているようだった。
「そんなに緊張しなくても」
と言うと、教室に笑い声が広がる。
『かわい〜』
『島田先生よろしくー!』
島田は男子から可愛いと言われ、照れ笑いを隠そうと下を向いた。