君は生徒、愛してはいけない

「じゃあ佐藤とふたりで行くよ」

少し意地悪を言って仕返ししてやった。


すると華はむっとした顔で俺の肩をグーで小突いてきた。

「うそうそ、ごめんって」

「うふふ、仲良しだねぇ華ちゃんと渉くんは」


おばあさんが作るご飯を3人で食べて、後片付けを俺と華でやることが毎日の日課だった。


その間おばあさんは風呂に入る。

片付けの時間は毎日華とふたりきりだ。



「ほんとに行くの?梨花と花火」

「いくわけねーだろ」

「先生はなんでそんなにモテるの?
あたしのクラスでも先生のこと好きな子いるもん」

「そうなの?誰?」

「、、教えない。
いまは福野先生もかっこいいって人気だけどねー」


何気なく言った華の一言に俺はつい反応してしまう。

「、、華も福野のことかっこいいと思う?」

「うーん、、見た目はね」


その言葉に、とてつもなくジェラシーを感じる。

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