君は生徒、愛してはいけない
すると華は俺の腕の中から出て、ソファに座り直した。
「、、まだだよ」
華の返答に、俺は言葉を失った。
華は処女だった。
俺は処女と旅行に行ったのか。
突然申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
黙る俺を見て華が言った。
「やっぱり男の人は、処女ってめんどくさいの?」
「、、うーん
そういう人も居れば反対の人も居るかな」
「先生はどっちの人?」
まっすぐ俺を見てそんなことを聞く華の心が本当に読めない。
俺は参考書なのか?
俺を視野に入れてくれてるのか?どっちだ?
「俺は別にどっちでもいいけど、初めての子は気を使うかも」
「、、なんで?」
「だって女の子にとってロストバージンは大切なもんでしょ?
俺でいいのかなって思っちゃうかな」
華は妙に納得した顔で、そっか、と呟いた。