君は生徒、愛してはいけない
笑顔
「帰るぞ」
青山が出て来て、俺は先に家の方に歩き出す。
ちらっと後ろを見ると青山はまた冷たい顔をしてついてきていた。
「なぁ、森が心配してたぞ」
「、、、なにを?」
「お父さん亡くなってからずっと元気なくて避けられてるって」
「、、、」
青山はなにも言わなかった。
「辛いよなぁ。
けど、お父さんも夜の店で働いて欲しくなんかないと思うぞ」
「、、お店の人には言わないで。家族のこと」
「言わないけど、、
なんで学校でひとりでいんの?
店ではあんなに明るいのに」
「、、つまんないだけ。学校」
少し後ろから聞こえる青山の声が震えていたような気がした。