君は生徒、愛してはいけない
俺は少し走って、歩く華の腕を掴んだ。


「華」

振り返った華はとても綺麗で、言葉を失ってしまうほどだった。


「、、可愛いよ、浴衣」

華は無表情のまま、ありがと、と言った。


俺は浴衣の華と、ふたりで歩いて帰った。


「同じ電車だった?気付かなかった」

「、、車両もね」


華は俺と島田の一部始終を見ていたらしい。

「先生はほんとにモテるよね、誰にでも優しくするから」

完全に不機嫌モードだ。

俺は華しか見ていないのに。
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