君は生徒、愛してはいけない

俺は華の手をとって、いつもの公園のベンチに座った。

「華、聞いて」

華は静かに泣いている。


おばあさんに浴衣を着せてもらって友達と花火に行って、

俺とあそこで会わなかったら華の今日はとても楽しかっただろう。

高校生の最後の夏休み、大切な思い出になったであろうものを汚してしまって、とても申し訳なくなった。


「俺は彼女いらないし、華とおばあさんとずっとご飯食べるよ。
華が俺のこと必要なくなるまで、ずっと居なくならない。
お兄ちゃんにでもお父さんにでもなるよ。
ひとりぼっちにしないって約束しただろ」


泣き止まない華は、小さい声で呟いた。


「、、違うの」
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