君は生徒、愛してはいけない
「つまんないってお前、、」
振り返ると青山は立ち止まっていた。
「なぁ、高杉晋作知ってるか」
「、、、知ってるよ」
「【おもしろく なき世の中を おもしろく】だぞ。」
ふんっっどうだ!!
日本史の先生らしいことを言って少し誇らしい気持ちになっていると、
青山は少し俯いたまま、ふふっ、と小さく笑った。
「、、なんだよ」
「好きなんだね、日本史」
顔を上げた青山はあまりにも可愛い顔で笑っていた。
担任の先生が不覚にも、自分のクラスの生徒にときめいてしまうほど可愛い顔で。
「なんだ笑えるじゃん。
店の顔よりそっちの方がいいよ」
「うるさい。バイトはやめないから」ーーーー
今日は青山のことが少しわかった気がした。