君は生徒、愛してはいけない
第6章 2回目の2学期
島田は夏休み中、俺と一切目を合わせようせず、会話もほぼなかった。
正直俺もどう接したら良いのかわからなかったので、そのままにしておいた。
松本先生は島田の変化に気付いていたようで、そっとしておいてくれた。
でも2学期はなんのためらいもなくやってきた。
学校が始まると島田と話さないわけにはいかない。
「おはよ」
朝、駅から学校に向かう道のりで偶然島田を見かけたので、声をかけてみた。
俺に気付いた島田はびくっと肩を跳ねさせて、とてつもなく気まずそうに目をそらしておはようございます、と返した。
「そんなにびびらなくても。
今日から2学期だから、もう普通にしないか」
島田は俺を見ずに、ただただ黙っている。
「、、出来ないか。
まあ気が向いたらまた飲みに行こうな」
そう言って俺は島田を置いて早足で学校へ向かった。