君は生徒、愛してはいけない

『中村先生おはよ〜』


『さっき島田ちゃんと仲良さそうに歩いてただろ、
いいよな〜先生はモテモテで〜』

男子生徒が何人か寄ってきて、からかうように言ってくる。


「お前はデリカシーがないからモテないんじゃないのか?」

そう言って男子生徒のお尻をパンと叩いてやった。


「先生おはよ」


振り返ると華が居た。

華が学校で話しかけてくるのはとてもめずらしいので、俺は少し焦ってしまった。


「おぉ、ビックリした。おはよ」

ふふ、と笑って俺の横を通り過ぎて行った華の背中を、男子生徒たちの言葉が追いかける。




『青山さんほんと可愛い』


『可愛すぎて手出さねえよな』


男子生徒の会話に耳を傾けながら、激しく同意した。



華には、可愛すぎて手を出せない。

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