君は生徒、愛してはいけない
テスト
あれから平日は毎日青山の店に通っては説得した。
たまに哲平を連れて。
夏が来ても、青山は店をやめなかった。
でも、帰り道で少しずつ青山が笑ってくれるようになった。
「はい、じゃあ始め!」
生徒たちは一斉に問題用紙をめくり、名前を書いている。
夏休み前の期末テストだ。
担任になって、生徒たちの日本史以外の成績を初めて見た。
青山はどの教科も文句なしの成績だった。
成績が良かったら学校サボっても文句言われないでしょ、だそうだ。
憎たらしいやつ。