君は生徒、愛してはいけない
「待たない」
「ちょっと待ってよ」
俺の体を跳ね返そうとする華の右手を、左手で掴んでソファにおさえつけた。
3つめのボタンを外そうとしたとき、
「ちょっと待ってってば!」
華は捕まえられた手足をバタバタさせて大きな声を出した。
俺はバッと体を起こして、我に帰る。
「あ、、ごめん」
華は恥ずかしそうに、はだけたパジャマをきゅっと握って言った。
「ちょっと待って、、
あたしまだ初めてが終わってないの!」
華の言葉に、俺は困惑した。
ロストバージンは俺じゃイヤと言うことか。
「、、そっか、初めては大事だもんな。ごめん」
さっきまであんなに飛び跳ねていた心が、急にどん底まで落ちた。
男はバカだから、すぐにこうなる。
俺が勝手にしたことなのに。
俺はソファから立って、ベッドに座り直した。
「違うの、そうじゃなくて」