君は生徒、愛してはいけない
今日は店に行くのが少し遅くなって、ウィスキーを1杯だけ飲んで帰った。
いつもの帰り道。
もう夏が来て、夜は涼しくて気持ちがいい。
「お前テスト白紙で出しただろ」
「、、ごめんなさい。名前書いて寝ちゃってた」
青山はいたずらっ子のような顔をして謝った。
「夜遅くまで働いてるからだぞ。
酒も飲むなよ、そもそも未成年だし。
いつまで働くつもり?」
「、、、いつまでかなぁ」
青山がいつもと違うような気がした。
「ーーーーなんかあった?どした?」
青山の顔を覗き込むと、彼女は泣いていた。
初めて見た青山の涙は、ガラスみたいに綺麗で触りたくなった。