君は生徒、愛してはいけない

おばあさん



帰り道、青山の家の前を通るとおばあさんが庭に水を撒いていた。


俺は何故かすぐに声をかけていた。


「あの!こんにちは」


「、、こんにちは。どちら様?」


青山のおばあさんは見たからに優しそうで、小さくて、可愛らしい人だった。

「華さんの担任です。中村と申します。

僕、ここの近所に住んでるので困ったことがあったら何でも言ってください!」

おばあさんはきょとんとしてすぐに笑顔に戻った。


「まあ、華ちゃんの先生?

ありがとうね、」

そう言うとおばあさんは何かを思い出したかのように、あっ、と言う顔をした。

「先生いまお時間あるかしら?」

「はい、大丈夫ですよ」


「電球がいくつも切れてて、華ちゃんも私も背が届かないのよ。

変えてもらえないかしら、、」

申し訳なさそうに言うおばあさんに、もちろん、と返した。

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