君は生徒、愛してはいけない
華の家のドアを開けると、もういい匂いがした。
「うまそー!!」
「60個あるよ」
「うそ!全部食べるよ!」
「嘘だよ」
華は笑っていた。
俺は華が作ってくれたからあげをお腹いっぱい食べて、
華と洗い物をして、
華とテレビを見た。
「先生、お風呂入ってくるからちょっと待っててくれる?」
いつもはそんなこと言わないのに、少し不思議に思った。
「なんで?」
「今日ひとみと梨花と怖い話したから、、」
「まさか、、怖いの?」
俺は華の弱点を知ったようですごく愉快な気分になった。
「、、うるさいっ怖くないっ」
「そんな反抗的な子の頼みは聞いてあげられませんね」
「、、待っててよ〜お願い」
子供のように怖がる華があまりにも可愛くて、ついからかってしまう。
「わかったわかった、待ってるから行っておいで」
「絶対だよ」
そう言って華は風呂に入った。
俺は青山家のリビングでひとり、本を読むことにした。