君は生徒、愛してはいけない

コーヒーを淹れる松本先生に後ろから問いただす。

「知ってるって、どうゆうことですか、、」

「ん〜?佐藤 梨花のことでしょ?」

「、、見てたんですか」

松本先生は振り返り、俺にコーヒーを差し出すと、自分もコーヒーを飲みながら給湯室の小ぶりなキッチンにもたれかかって楽しそうに言った。

「見てないよ。梨花から聞いたの」


「本を貸したことも、中にラブレター忍ばせたことも、さっき廊下でキ、、」

俺はしーっ!と言って松本先生の続きの言葉をかき消した。


「誰か来たら困りますから」

と小声で言うと、松本先生は楽しそうに笑った。


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