【極誠会】ワンナイト。
浴びせられた言葉にカッと顔が熱くなる。
そんなことない。いつもなら、こんなことにはならないのに。
そんな言葉を飲み込んでふるふると首だけを横に振った。
彼女は込み上げる恥ずかしさで何も言えず俯くようにしていたが、唐突に敏感な部分に触れられて弾かれたように顔を上げる。
「あぁ…ッ」
「もう十分だろ」
太い指が突き入れるように中を犯していたが、十分過ぎる滑りに痛みどころか快感しかなかった。
長い指を抜き差しされる度にくちゅり、とはしたない水音が鼓膜に張り付き、溢れたそれが内腿まで濡らしているのに気付く。
「ふ、ぅ…ッ」
羞恥に腰が引けそうになっていると不意にスカートが間繰り上げられ、露になる腰を両手で掴まれた。その手の熱さに驚くがもっと熱を持ったものが押し当てられるのに気付いた。
「あ、…待っ…あぁー…っ!!」
「……っ」
内臓を押し上げられるような圧迫感に反射的に声が漏れた。目の前がチカチカする。
逃げ場のない衝動を繰り返し打ち込まれ、彼女は声を抑えることができず奔放に声をあげた。
背後で鳴らされた舌打ちにも彼女は気付かない。
ふとその大きな体躯が折られたかと思うと背中を覆うように体勢が変わり、また声が出そうになった瞬間大きな手が彼女の口を塞いだ。
「あッ…んッ、ンーっ!」
「は、黙れよ…萎えんだろうが…ッ」
「……っ!」
耳元で息荒く囁かれる低い声に身体に痺れが走る。ダイレクトに腰に響く声だった。
くっと堪えるように喉を閉める。それでも身体全体が揺さぶられる律動はどんどん深く速いピストンに変わっていき、生理的な涙が頬を伝う。
抱きすくめられるような体勢で穿たれるのは衝動を逃がすこともできず、頭の中が痺れていくようだった。
「ん…っんッ」
「は…、はっ」
後ろで上体が起こされ、腰に手が当て直されたかと思うとより激しくなる腰の動きに彼女は顔をシーツに押し付けて声を堪えた。
彼女自身もそろそろ達してしまいそうなのを予感する。何も考えられないままただその衝動を受け入れた。
そしてより何度か一層深く穿たれかと思うと彼女の身体がビクンと大きく反応し、快感の波に堪えるよう彼女はシーツをぎゅっと握りしめた。頂点を越えた身体は敏感になっているのにさらに繰り返し激しく擦られ、与えられる快楽に顔を押し付けたシーツが唾液と涙で染みていった。
「~~っ!!」
声にならない声が吐き出す呼吸とともに消えていく。声を出せないことが苦しいなんて彼女は初めて知った。
少し遅れてまだピストンを続けていた我龍の動きが最奥を突いたかと思うと唐突に止まる。
「~ッんんッ!!」
「は……ッ」
中に流し込まれる感覚に彼女の内腿がひくりと震えた。汗ばむ身体に荒い呼吸が空間を支配する。
しかしそんな余韻を打ち切るようにズルリと彼のものが出ていった。
彼女は倒れるようにベッドに寝転ぶ。まだ息を整えながら彼の方を見るとすでにスーツを着直していた。
「はぁ…、ねぇ……もう出ていくの?」
「金は置いていくからお前は好きにしろ」
とりつく島もない返答に彼女は黙り込んだ。
彼は淡々とスーツを整えてドアに向かう。
「名前だけ…っ教えてくれない…っ?」
最後だと思うと言わずにいられなかった。ドアノブに手をかけたところで一瞬立ち止まった彼は振り向きもしなかった。
「止めとけ。さっさと忘れろ」
そういって彼女は一人の空間に残された。
あまりに短時間の出来事にまだ夢の中のようだ。
「忘れろって言われても……」
忘れたい夜だったはずなのに。忘れたくない夜になるなんて。
彼女は長いため息をついて起こした身体をベッドに沈ませた。顔を横に向けると、シーツに僅かに残る彼の匂いがした。
彼女は情事の余韻に浸るようにシーツにくるまってそっと目を閉じた。
そんなことない。いつもなら、こんなことにはならないのに。
そんな言葉を飲み込んでふるふると首だけを横に振った。
彼女は込み上げる恥ずかしさで何も言えず俯くようにしていたが、唐突に敏感な部分に触れられて弾かれたように顔を上げる。
「あぁ…ッ」
「もう十分だろ」
太い指が突き入れるように中を犯していたが、十分過ぎる滑りに痛みどころか快感しかなかった。
長い指を抜き差しされる度にくちゅり、とはしたない水音が鼓膜に張り付き、溢れたそれが内腿まで濡らしているのに気付く。
「ふ、ぅ…ッ」
羞恥に腰が引けそうになっていると不意にスカートが間繰り上げられ、露になる腰を両手で掴まれた。その手の熱さに驚くがもっと熱を持ったものが押し当てられるのに気付いた。
「あ、…待っ…あぁー…っ!!」
「……っ」
内臓を押し上げられるような圧迫感に反射的に声が漏れた。目の前がチカチカする。
逃げ場のない衝動を繰り返し打ち込まれ、彼女は声を抑えることができず奔放に声をあげた。
背後で鳴らされた舌打ちにも彼女は気付かない。
ふとその大きな体躯が折られたかと思うと背中を覆うように体勢が変わり、また声が出そうになった瞬間大きな手が彼女の口を塞いだ。
「あッ…んッ、ンーっ!」
「は、黙れよ…萎えんだろうが…ッ」
「……っ!」
耳元で息荒く囁かれる低い声に身体に痺れが走る。ダイレクトに腰に響く声だった。
くっと堪えるように喉を閉める。それでも身体全体が揺さぶられる律動はどんどん深く速いピストンに変わっていき、生理的な涙が頬を伝う。
抱きすくめられるような体勢で穿たれるのは衝動を逃がすこともできず、頭の中が痺れていくようだった。
「ん…っんッ」
「は…、はっ」
後ろで上体が起こされ、腰に手が当て直されたかと思うとより激しくなる腰の動きに彼女は顔をシーツに押し付けて声を堪えた。
彼女自身もそろそろ達してしまいそうなのを予感する。何も考えられないままただその衝動を受け入れた。
そしてより何度か一層深く穿たれかと思うと彼女の身体がビクンと大きく反応し、快感の波に堪えるよう彼女はシーツをぎゅっと握りしめた。頂点を越えた身体は敏感になっているのにさらに繰り返し激しく擦られ、与えられる快楽に顔を押し付けたシーツが唾液と涙で染みていった。
「~~っ!!」
声にならない声が吐き出す呼吸とともに消えていく。声を出せないことが苦しいなんて彼女は初めて知った。
少し遅れてまだピストンを続けていた我龍の動きが最奥を突いたかと思うと唐突に止まる。
「~ッんんッ!!」
「は……ッ」
中に流し込まれる感覚に彼女の内腿がひくりと震えた。汗ばむ身体に荒い呼吸が空間を支配する。
しかしそんな余韻を打ち切るようにズルリと彼のものが出ていった。
彼女は倒れるようにベッドに寝転ぶ。まだ息を整えながら彼の方を見るとすでにスーツを着直していた。
「はぁ…、ねぇ……もう出ていくの?」
「金は置いていくからお前は好きにしろ」
とりつく島もない返答に彼女は黙り込んだ。
彼は淡々とスーツを整えてドアに向かう。
「名前だけ…っ教えてくれない…っ?」
最後だと思うと言わずにいられなかった。ドアノブに手をかけたところで一瞬立ち止まった彼は振り向きもしなかった。
「止めとけ。さっさと忘れろ」
そういって彼女は一人の空間に残された。
あまりに短時間の出来事にまだ夢の中のようだ。
「忘れろって言われても……」
忘れたい夜だったはずなのに。忘れたくない夜になるなんて。
彼女は長いため息をついて起こした身体をベッドに沈ませた。顔を横に向けると、シーツに僅かに残る彼の匂いがした。
彼女は情事の余韻に浸るようにシーツにくるまってそっと目を閉じた。