NO NAME
「綾ー、席交換しようよー」
「いやそれはさすがに今野さんに失礼でしょ……。見た目は男の子みたいかもしれないけど、案外ああいう子の方が女の子らしい性格してたりするんだよ?それに笑うと結構可愛かったじゃない。席が隣になったのも何かの縁だし、仲良くやりな!」

綾は私の頭をポンポンっとすると、トイレに行ってくるねと廊下へ行ってしまった


私は教室の真ん中に位置する綾の席から今野さんの方を見てみる

「え……」

すると今野さんもこっちを見ていてまさかの目が合った

逸らしたいのに逸らせない

心臓がドキドキうるさい

あの目に吸い込まれそうになる
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