難攻不落な彼に口説かれたら
『お前が経営企画室にやって来た日、オフィスに入ったらまずお前は従弟の顔を確認するかと思ってたが、最初に目を向けたのは雪乃だった。雪乃もビックリした様子でお前見てて……その時、俺には見えたんだ。お前と雪乃を結ぶ赤い糸が』
興奮した様子で語る古賀さんに、俺は冷ややかな視線を向けた。
『変な脚色はいいですよ』
『俺が見たところでは、お前ら相思相愛なんだよな。それに、お互い母親も亡くしてて境遇が似てるとこもある。お似合いだと思うがな。お前だって、ぶっちゃけ、雪乃、欲しいだろ?』
古賀さんが俺を見て急に声を潜めたところで、ピピッと古賀さんのスーツのポケットからスマホの着信音がした。
『あっ、悪い』
一言断ってから、古賀さんはポケットからスマホを取り出し、画面を操作する。
どうやらメールが届いたようで、彼は表情を曇らせた。
興奮した様子で語る古賀さんに、俺は冷ややかな視線を向けた。
『変な脚色はいいですよ』
『俺が見たところでは、お前ら相思相愛なんだよな。それに、お互い母親も亡くしてて境遇が似てるとこもある。お似合いだと思うがな。お前だって、ぶっちゃけ、雪乃、欲しいだろ?』
古賀さんが俺を見て急に声を潜めたところで、ピピッと古賀さんのスーツのポケットからスマホの着信音がした。
『あっ、悪い』
一言断ってから、古賀さんはポケットからスマホを取り出し、画面を操作する。
どうやらメールが届いたようで、彼は表情を曇らせた。