難攻不落な彼に口説かれたら

やれやれって思ったけど、完全には素面じゃなかった雪乃を抱いてしまった俺も悪い。

改めて自分の想いを彼女に打ち明けると、少し落ち着いたようだった。

そして、雪乃のためにホットミルクを作って、彼女を懐柔した後は、ふたりソファに横になってダラダラとテレビを観ている。

朝から動き回るのも、雪乃の体調を考えると辛いだろう。

「そう言えば……私の服どこだろう？床に落ちてなかったの」

急にソファから起き上がり、雪乃は寝室に向かおうとする。

そんな彼女を背後から捕まえて、ソファに連れ戻した。

「ベッドの反対側にでも落ちたんじゃない？そんなに自分の家に帰りたい？」

少し拗ねた口調で聞けば、雪乃は即座に否定した。

「違う。せっかくのお休みなのに、片岡君の邪魔しちゃ……‼︎」