難攻不落な彼に口説かれたら
そもそも自分の家に女を入れたのも彼女が初めてなのに……。

「俺ってそんな女ったらしに見える?」

「……いえ……それは……」

雪乃は、ごにょごにょ言って口ごもる。

「付き合ってる女がいたら、雪乃とこんな風になってない。休日の予定なんて引っ越しの荷解きくらいだよ」

「でも……私じゃなくても、他に可愛い子がいっぱい仁が好きで……」

さっきも説明しようと思ったが、雪乃の自覚の無さに呆れる。

自分がどれだけ可愛くて男にモテてるかわかっていないのだ。

ハーッと深い溜め息をつくと、雪乃を自分の胸に抱き寄せた。

「他の女なんてどうでもいい。俺は雪乃が好きなんだから」
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