難攻不落な彼に口説かれたら

「お待たせ致しました」

目の前のテーブルの上に店員は箱を置く。

箱の中には、ハートや花柄……等様々なデザインのネックレスが並んでいた。

ハートも可愛いけど、目に一番に飛び込んできたのは中央にダイヤがある花柄のネックレス。

「可愛い……」

思わず声に出して感想を言ってしまう。

花柄だけど、品があって年齢を問わない感じだ。

「どれ？この花柄の？」

仁に聞かれ、躊躇わずに「うん」と答えた。

「確かに……つけたら似合いそうだな」

呟くように言って、仁は花柄のネックレスを手に取る。

「ちょっとつけてみてもいいですか？」

仁は店員さんに断ってから、なぜか私の首にそのネックレスをつけた。

「え？何で私？」