難攻不落な彼に口説かれたら
辺りはすっかり暗くなって、周囲のイルミネーションが綺麗に輝く。

「お腹空いた?」

最近、仁からよくされる質問。

再会した時に病み上がりだったせいもあるけど、すごく私の体調を気にしてちゃんと食べさせようとする。

昨日も仁がたまごフワフワのオムレツとか、ピザとか作ってくれたんだよね。

こんなカッコイイのに、料理も出来ちゃうって反則だよ。

「うん。でも、この辺だとどこも今日は混んでそうだね」

「朝予約しておいた店があるんだけど、そこ行ってみる?飲茶のお店なんだけど」

仁が私の反応を窺うように、私の目をじっと見る。

「わ〜、飲茶大好き」

手を合わせてはしゃぐと、そんな私を見て仁はホッとしたような顔をした。
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