難攻不落な彼に口説かれたら
「昨日だって、一昨日だってなかったけど。俺がいるから寒くないよ」

仁のセリフにボッと火がついたように顔が真っ赤になる。

そう、この二日間、彼の腕の中で眠ったんだよね。

思い出しただけでも恥ずかしい。

そんな私の思考を読んだのか、仁はニヤニヤ顔。

「何赤くなってんの?いやらしいことでも考えた?」

「考えてません!」

全力で否定して、仁の腕を軽くつねる。

「どうだか?」

クスッと私の目を見て笑うと、仁は「うちに帰るよ」と言って私の手を掴んで歩き出した。

彼の家にまたお邪魔して、お風呂に入った後バスローブ姿でリビングに戻る。

夜景をボーッと眺めていると、雪が降ってきた。

「……ホワイトクリスマス」

フワッと粉雪が舞って、窓の外は幻想的な世界。

ホテルじゃなくて、自宅でこんな景色が見られるなんてすごく贅沢。
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