難攻不落な彼に口説かれたら
でも、ニュースもドラマも全然頭に入ってこない。

仁の声が聞きたい。

そう思ってスマホを取り出すも、彼に電話をかけることはなかった。

今電話しても、きっと会食中で出られないだろう。

スマホをベッドの上に置くと、気分を落ち着けるためにお気に入りのハーブティーを入れた。

午後十一時過ぎ、テレビを消してベッドに横になるが、なかなか眠りは訪れない。

身体は緊張状態。

自分でもどうリラックスしていいのかわからない。

もう一度起きてお茶を入れようとしたら、仁からラインが入った。

【接待、今終わったとこ。寝れそう?】

【お疲れ様。今日も頑張ったね。私は今から寝るとこだよ。気をつけて帰ってね】

すぐにそう返事を出す。

本当は全然眠れない。

でも、そんなこと彼に伝えたら、疲れてるのにうちまで迎えにきそうだ。
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