難攻不落な彼に口説かれたら
「うどん作ってるみたいで結構楽しいよ」

そう言って、ふたりで無心になって皮から餃子を作る。

気分転換になったのか、雪乃はすごく楽しんで作っていた。

俺が餃子を焼いてテーブルに並べる間に、雪乃は水餃子を作る。

テーブルに何か華が欲しいと思い、ワインのロゼを準備した。

少しアルコールが入った方が、雪乃がよく眠れると思ったからだ。

「餃子にはビールってイメージだけど、ロゼも合うの?」

ワイングラスにワインを注ぐと、雪乃は楽しげに眺める。

「まあ試してごらんよ。但し、飲みすぎないように」

俺もテーブルに着くと、フッと微笑した。

「それにしても、仁の家は餃子のタネにオイスターソース入れるんだね。美味しい。ロゼとも合うね」

そんな事を話しながら、雪乃はパクパク餃子を食べる。

「雪乃の家は何入れてんの?」
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