難攻不落な彼に口説かれたら
俺的には好都合。

温泉に行くつもりだったのなら、どこか探してみるか。

「うん。でも、この足だと動き回れないけどね」

雪乃が箸を持った手を止め苦笑する。

「大丈夫。遊園地行こうなんて無茶なことは言わないから」

「足が痛くなければ行ってみたいけどね。遊園地デートしてみたかったんだ」

「それも、次の楽しみにとっておこう」

クスッと笑みをこぼすと、雪乃は「うん、楽しみにしてる」と弾けるように笑った。

今朝会った時はかなり憔悴した顔をしてたけど、彼女が元気になって安心した。
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