難攻不落な彼に口説かれたら
「確認する必要はないんじゃない?綺麗だよ。あっ、でも……ちょっと青白いかな」

私の顔をじっと見る仁の言葉に慌てた。

「え?そんなに顔色悪……!」

突然仁の顔が迫って来て言葉を失う。

止める間もなく彼の唇が自分のに触れ、彼は私の目を見て悪魔のように妖艶に笑った。

カーッと顔の熱が一気に上がる。

またこのパターンだ。

「だ、誰かに見られたらどうするの!」

周囲を気にしながら声を潜めて仁に文句を言えば、彼はしれっとした顔で私をからかった。

「そこはしっかり確認してるし、いい感じで顔色良くなったよ。ドキドキした?」

仁の目が楽しそうに笑ってる。

「ドキドキするに決まってるでしょ!」

ドンと仁の胸を叩いて睨みつけるが、彼が優しい目で私を見ていて、怒れないなって思った。
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