難攻不落な彼に口説かれたら
だから、四六時中彼女のことを目で追って、考えていたのかも。
「付き合うならずっとじゃないとダメだな」
そう告げて高崎さんの顎をクイとあげると、彼女の唇を奪った。
驚きで目を見張る彼女。
その目は潤んでいて綺麗だ。
「お、お、小野寺さん……?」
高崎さんは、見る見るうちに顔が真っ赤になる。
可愛い反応。
「俺も好きだよ」
俺の告白に、高崎さんは目を輝かせた。
「本当ですか?」
「本当。キスしても大丈夫そうだな。焦らず、ゆっくりでいい。心の準備が出来たら、春香をもらう」
春香に向かって優しく微笑むと、彼女を抱き寄せた。
「仕事頑張ったら毎日キスしてやる」
「……わ、私、頑張ります」
パッと顔を上げ、春香は真剣な眼差しで答える。
その顔を見て自然と笑みがこぼれた。
今は夏だけど、俺にもやっと春が来たのかもしれない。


The end.
(2017.9.1)

























< 294 / 294 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:998

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

クールな青山准教授の甘い恋愛マニュアル

総文字数/31,977

恋愛(純愛)98ページ

表紙を見る
甘い媚薬はPoison

総文字数/57,484

恋愛(オフィスラブ)124ページ

あなたのイチオシはどっち?ミニコンテスト「頭脳派 or 肉体派」エントリー中
表紙を見る
凄腕な年下外科医の容赦ない溺愛に双子ママは抗えない【極上スパダリ兄弟シリーズ】
  • 書籍化作品
[原題]愛の処方箋をください

総文字数/11,667

恋愛(純愛)14ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop