難攻不落な彼に口説かれたら
そうこうしてるうちにあっという間に定時になり、見学は終了。

「中村さん、良かったら夕食一緒にどう?」

長田君が誘ってきたけど、私が答える前に片岡君が返事をした。

「悪いけど、俺達明日早いんだ」

片岡君の返答に驚いて彼の顔をガン見する。

あっ、長田君は片岡君も含めて聞いたのかなあ。

だったら、片岡君が答えてもおかしくないよね。

長田君は、片岡君に断られハハッと顔を引きつらせながら別れの挨拶をする。

私と片岡君も長田君に礼を行って研究所を後にした。

帰りの電車は激混みで、乗り込んだ時に片岡君と離れてしまった。

いつになったら空くんだろうと思いながら乗っていると、何かがお尻に触れた。

最初は混んでるから手がぶつかっただけだと思ったのだけど、今度は明らかにお尻を触ってきて、身体がビクッとなった。
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