大人の心になってあなたに会いに行く
そして、席に着くと一つだけ席が空いていて私は、少しだけ不思議だったので隣にいた私の妹に小声で聞いた。

「ねぇ、琴!あの一つ空いてる席ってどなたなの?知ってる?」

「えっ…、お姉ちゃん知らないの?あの一つ空いている席は……」

琴が答えようとした時扉がバンッと開いて、あの……彼がペコッと頭を下げて、

「すいません。お食事中。一応挨拶だけさせて頂きます。右京勇斗です。僕はこの家の養子なので気になさらず。では…。」

そう言って、彼が出ていこうとすると智久のお義父さんが彼に

「待ちなさい。勇斗。お前も大事な私の息子なんだから。座りなさい。」

そう言われて、やはり逆らえないのか一つ空いている席に座った。
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