大人の心になってあなたに会いに行く
保健室の天井が見え横を見ると心乃が心配そうな顔で私を見つめていた。

そして、私が目を覚ましたことに気がつくと、

「センセー奏目さましたよ!!」

「本当に〜?よかったわ〜ちょっと待ってね川越さん〜」

そう言って保健室の先生がベットとベットを区切っていたカーテンを開けた。

私は、ハッとした……。

あの時の人の香りと一緒だったから…。

そして、赤いリップに綺麗な顔立ち。

「奏!大丈夫?まだボーッとする?」

心乃からそう言われて私は、我に返った。
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