大人の心になってあなたに会いに行く
そう言った先生の顔が一番今までで見た顔の中で優しかった。

「あ、あの…心配かけてすいませんでした。で、その入れた人って…。」

「あぁ、もちろん停学になるだろうし奏とは関わらないように理事長がされるだろうな。」

少しホッとした。
私の体に全く影響がないことは置いといて、そんな薬を私の飲み物に入れた人とは、近づきたくない…。
私は、やはりそう思ってしまったから。

そんな、私の表情を見たのか先生は私の頭をポンポンとして、

「大丈夫だって奏になんかあったら俺が守ってやるから。」
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