大人の心になってあなたに会いに行く
「どーしたの?奏?
そんな真剣な顔して、大丈夫?」

そう言った響は冷静な振りをしているけど手は震えていた。

「あのね……。私、響のあの歌の意味ちゃんと理解したよ…。
ごめんね……。私自分の事しか見れてなくて…。」

私が、そう言って本当に言わなきゃいけない言葉を響は待ってくれている。

「…。でもね私は、」

「ねぇ、奏僕のホントの気持ちわかってないじゃん。」

「えっ…。」

私は、その響の言葉が全くわからなかった。響は、やっぱりか、という顔をして私に

「僕は、奏の笑顔の為ならどんな事でもしたいと思ってた。」
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