例えば君に恋しても
薄れそうな意識と戦いたくもないのに
脳が覚醒する。
殺される・・・
ハッキリとそれを確信した時
私の中で残ってるものはただ一つだけ。
あの画像を送ったのは仁ではなく、なりすませた八代の行動だったのかもしれないという疑念。
仁が家族会議の時に俺はそんな画像を送った記憶なんかないと言ったその言葉は真実だったのかもしれない。
今さら仁以外を疑うこともしなかった。
「普段の行いが悪いから信じてもらえないんだよ・・・」何処ともなく呟やくと
後悔ばかり残る人生に走馬灯が見えた気がした。
幼い頃遊んだ実家近くの公園ほど些細なものから
順を辿るように最後に浮かんだ新一さんの笑顔。
もう二度と会えなくなるかもしれないなんて
そんなことは絶対に嫌なのに
身動きひとつとれない。
最早、力も入らない体じゃあ、失望しか見えない
「・・・助けて新一さん・・・」