例えば君に恋しても


仕事は嫌いじゃなかったけどね。

だから、まだ辞めてほんの数日だけど、暇を持てあますと、辞めたことが正解なのかどうかたまに考えちゃう。


瑛士さんは忙しい人で、まともに家に帰ってくるのは週のうちの1回か2回。

出張が多いから仕方ない。

寂しいけれど会えた時の喜びは半端ない。

明日4日ぶりに瑛士さんに会える。

この4日間一日30分の電話で我慢してたからこそ、明日が楽しみで仕方ない。



明日は朝1番の飛行機で帰ってくるって言ってた。


早く美織で癒されたい。なんて昨夜の電話で囁いてくれた甘い言葉が耳から離れない。

友達にも羨ましがられて、身内には良い人と巡り合ってくれてと、結婚が決まってからの私は世界で1番幸せ者扱い。

現に世界で1番幸せなんだけどね。



この清清しい青空にさえも羨ましがられてるに違いないとさえ思ってしまうほど、今の私は最高に幸せで

きっとこれ以上の幸せなんて無いとさえ信じ込めるほどだった。


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