My.doctor…?
*危険な男
事の発端は
1週間前。
悪夢の始まりは
本当に些細な出来事からだった。
━━━━━━
━━━…
「落としましたよ?」
「えッ、あッ、」
大学校内で
偶然スレ違った男子生徒。
雰囲気は暗く地味。
長く真っ黒な前髪は
大きな黒縁眼鏡に掛かっていて顔が見えない。
そんな彼は急いでいたらしく
足早にあたしの横を通りすぎる。
その時に持っていた資料らしき紙を落とした所を拾い、今に至る。
「ど、どうも…」
小さく呟き
挙動不審にその場を去る彼は
ちょっと不思議な人だった。
「何アレ。大学生でまだあんな地味なヤツいるんだー」
「スゴい酷い言い方してるよ、明里」
「だってアレはないよ、あり得ないって」
あり得ないって…
あたしからしてみれば
明里の見た目も十分あり得ないって。
金髪パンダメイクって…
怖いから。
さっきの彼は
確かに明里とはまったく異なる人種。
タイプじゃないんだろう。
まさかそんな名前も知らない彼に
あんな事されるとは。
微塵も考えてなかったよ
1週間前。
悪夢の始まりは
本当に些細な出来事からだった。
━━━━━━
━━━…
「落としましたよ?」
「えッ、あッ、」
大学校内で
偶然スレ違った男子生徒。
雰囲気は暗く地味。
長く真っ黒な前髪は
大きな黒縁眼鏡に掛かっていて顔が見えない。
そんな彼は急いでいたらしく
足早にあたしの横を通りすぎる。
その時に持っていた資料らしき紙を落とした所を拾い、今に至る。
「ど、どうも…」
小さく呟き
挙動不審にその場を去る彼は
ちょっと不思議な人だった。
「何アレ。大学生でまだあんな地味なヤツいるんだー」
「スゴい酷い言い方してるよ、明里」
「だってアレはないよ、あり得ないって」
あり得ないって…
あたしからしてみれば
明里の見た目も十分あり得ないって。
金髪パンダメイクって…
怖いから。
さっきの彼は
確かに明里とはまったく異なる人種。
タイプじゃないんだろう。
まさかそんな名前も知らない彼に
あんな事されるとは。
微塵も考えてなかったよ