My.doctor…?
必死に頭をフル回転させるあたしとは正反対に、女性はずっと冷静なまま。



「もしかして翔灯の彼女さん?」



来たよ。
またもこのパターン。

椿さんの一件も
こんな会話が始まりだったような気が…。



あたし
そんなに先生の彼女に見える!?


あ…
一緒に住んでいれば
そう見えるか。




いやいやいや
あたしが納得してどうする。



「そっか…。翔灯、彼女出来たんだ…」



その女性も間違った情報で納得してるしッッ。



「あの、誤解です!あたしはただのッ」



言いながら言葉を詰まらせた。

"ただの…"
何?

ヘタに口を滑らせて
墓穴を掘るのは避けたい。

椿さんの時もそうだったけど
こういう弁解は苦手なんだよ…。



「え、でも一緒に住んでるんですよね?」



更に究極の質問が続き
冷や汗が…。

だけどその女性は
あたしが困っている事に気付いたらしい。



「あ、ごめんなさい。自己紹介もしないで失礼な事ばかり聞いてしまって」


「いえ…大丈夫です」



た、助かった…



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