【青・超短編】ride on~リーマン時の刻
そんな中でも良い想い出もある。

何故か乗馬クラブの従業員に嫌われてた私を「普通」に扱ってくれた数人のうち、イケメンの津和教官という人が居た。私にも「普通」に話しかけてくれるので、少し質問をしたところ、馬好きで遅くまで仕事をしてるのに、朝五時から馬の世話をしてると聞いた記憶がある。
間違ってたらごめんなさい(笑)
私より若いのに、しっかりしていて凄いなと尊敬していた。津和教官は老馬の葦毛の「白月」を生徒にアピールしていた気が私にはした。白月は染みのある白馬でお婆ちゃんだった。馬は人の気分を詠むので「馬鹿にされない毅然とした態度」が必要なのだが、白月は私を認めてくれた。他の若い馬達も私を認めてくれたのだが、私は(薄情な事に)白月以外思い出す事はできなかった。
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