夏の予感
「ぇえええええ、私聞いてないよ?!百合?!」
「だって言ってなかったし」
「あんたも今まで言わなかったくせに」
っつ、今はあの奇跡の出会い(仮)から2か月がたっている
言わなかったわけじゃない。今まで言えなかっただけよ
というようにジトッとした目で百合を見るけど彼女はいつもと同じような澄ました顔をしている
「いいじゃない、そんなに嫌なら私と同じ高校来たらよかったのに」
「だ、だって...」
「もういいわよ、だって運命の人に会えたんでしょ?」
冗談らしくくすくす笑う百合はいつもと同じで輝いていた
「嫌な奴だったけど憎めないだけなの」