夏の予感
「なぁ、何の本読んでんの?」
不思議そうに私を見る工藤くん
今日は待ちに待った委員会!
初日から話しかけてもらえた!!
「え?ああ!これ?花の本!!」
私は開いている本を彼に見せる
「へぇ、」
自分で聞いた割にはそっけない態度、でも彼は私の好きな人
何気なくページをめくる
「これがお前?」
不意に指差す向日葵
「...そうだね、でも私は花じゃないよ」
少し気を落としながらその花を見る
きれいな花が恨めしい
「お前が向日葵なら俺は何の花なんだろうな」
「えっ?」