夏の予感


「何それ、槐って」

「え?有名じゃないの」


不思議に思って聞いてみる、槐ってえんじゅだよ???


「ほら、公園によくある木だよ?白い花が咲く...。これ!」

私が指す本の欄。白い大きな気が載っている


「これが槐?」

「そう!きれいな花でしょ?」

「まぁ、木だけどね...」


それだけ言うと彼はスッと立ち上がった

「じゃ、俺行くわ。あとよろしく」

「えっ...本の整理終わってないんだけど!!」


「それは適当でいいんじゃない?」

えっ、この量を適当とか...

私の後ろには30冊くらい積みあがった本の山、今週の貸し出しで帰ってきた本たち

「まぁ。明日の人がやってくれるよ、でも、やりたいならやったら?向日葵ちゃん」



そう言いかえって行った


向日葵ちゃん?だって?
私の好きな人って...

相当ないじわる?



「うるさい!!ふぁい!!!」


「え、?ふぁい?」




‘‘槐の中国名はファイ‘‘



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