うつりというもの
「世田谷慶成会病院ってご存知ですよね?」
「ええ、もちろん」
「ですよね…」
赤井が苦笑した。
「そこの医師や看護師、職員達を連日調べてるんですよ」
「え?どうして?」
遥香が首を傾げた。
「今までの被害者が全員A型だからです」
「え?そうなんですか?」
「確かに確率的にA型を狙ってるとも見られるでしょうけど、新しい管理官は、それを事前に知り得たのは、共通の医療機関の関係者じゃないかと疑ってましてね」
「だって、世田谷では一番大きな総合病院ですよね。世田谷区民なら、誰でも一度は行ったことあるんじゃないですか?私も行ったことありますよ」
遥香が言った。
「でしょ?共通なのは当たり前ですよ」
三田村も苦笑した。
「でも、被害者って全員A型なんですか?」
遥香が少し不安そうに赤井を見た。
「ええ、そうです」
「え?もしかして、遥香ちゃん、A型?」
「はい…」
赤井が少し目を見開いた。
「そうなの?でも、大丈夫だよ。A型って言ってもたくさんいるからさ」
三田村が能天気な事を言っていた。
「季世恵さんは?」
三田村が遥香と話している横で赤井が聞いた。
「私はB型ですけど」
「そうですか」
赤井の表情に冗談の欠けらは少しもなかった。
そして、そのままの表情で三田村と話している遥香を見ていたのだった。
「ええ、もちろん」
「ですよね…」
赤井が苦笑した。
「そこの医師や看護師、職員達を連日調べてるんですよ」
「え?どうして?」
遥香が首を傾げた。
「今までの被害者が全員A型だからです」
「え?そうなんですか?」
「確かに確率的にA型を狙ってるとも見られるでしょうけど、新しい管理官は、それを事前に知り得たのは、共通の医療機関の関係者じゃないかと疑ってましてね」
「だって、世田谷では一番大きな総合病院ですよね。世田谷区民なら、誰でも一度は行ったことあるんじゃないですか?私も行ったことありますよ」
遥香が言った。
「でしょ?共通なのは当たり前ですよ」
三田村も苦笑した。
「でも、被害者って全員A型なんですか?」
遥香が少し不安そうに赤井を見た。
「ええ、そうです」
「え?もしかして、遥香ちゃん、A型?」
「はい…」
赤井が少し目を見開いた。
「そうなの?でも、大丈夫だよ。A型って言ってもたくさんいるからさ」
三田村が能天気な事を言っていた。
「季世恵さんは?」
三田村が遥香と話している横で赤井が聞いた。
「私はB型ですけど」
「そうですか」
赤井の表情に冗談の欠けらは少しもなかった。
そして、そのままの表情で三田村と話している遥香を見ていたのだった。