うつりというもの
数日後の夜、田島理恵の首は、検死の後、世田谷西署の遺体安置室に置かれていた。
明日には永凛寺で供養される予定だった。
赤井は、この事件最後の被害者に手を合わせるつもりで遺体安置室のドアを開けた。
中は真っ暗で、廊下の明かりが差し込んでいるところだけ、見えていた。
赤井は壁のスイッチを付けようとして手探りで探していたが、さっきの視界の違和感に、もう一度、廊下の明かりが当たるところを見た。
その明るいところに、田島理恵の頭部が、白い布で包んだ箱に入れられ置かれているはずだった。
手がスイッチに触って、付けてみた。
白い布が広げられ、その上の白木の箱はあったが、蓋が開いていた。
ゆっくり近付いて、赤井は中を覗いた。
箱の中は空っぽだった。
赤井は、嫌な予感がした。
ケータイを胸ポケットから取り出すと、アドレス帳から渕上遥香を探した。
明日には永凛寺で供養される予定だった。
赤井は、この事件最後の被害者に手を合わせるつもりで遺体安置室のドアを開けた。
中は真っ暗で、廊下の明かりが差し込んでいるところだけ、見えていた。
赤井は壁のスイッチを付けようとして手探りで探していたが、さっきの視界の違和感に、もう一度、廊下の明かりが当たるところを見た。
その明るいところに、田島理恵の頭部が、白い布で包んだ箱に入れられ置かれているはずだった。
手がスイッチに触って、付けてみた。
白い布が広げられ、その上の白木の箱はあったが、蓋が開いていた。
ゆっくり近付いて、赤井は中を覗いた。
箱の中は空っぽだった。
赤井は、嫌な予感がした。
ケータイを胸ポケットから取り出すと、アドレス帳から渕上遥香を探した。