甘え下手の『・・・』
「相沢と梶まゆが、同期を越えて仲良くしてるように、オレと筧だってそうなんだ。まぁ、筧はあんましゃべんないけど。でも相沢たちよりかは筧のこと理解してる部分は多いと思ってる」

普段の橋本くんよりも落ちついた話し方。きっと仕事中の橋本くんはこうなんだろう。私達といるときは明るく盛り上げてくれているのかもしれない。

「だから、筧が、冗談だとか、慰めるためにとかであんなこと言ったとは思ってない。筧が言ったことは全部本気なんだと思う。あとは相沢が答えるだけなんだよ。なのにさ」

橋本くんは私の頬に手を伸ばし指で頬を引っ張った。

「何のんびりしちゃってるわけですか?この子は」

「ひたい、ひたいよ、はひもほくん」

「ははっ、何いってんのかわかんねーよ」

最後にグイッとつまんでから手を離してくれた。私は頬をさすりながら橋本くんを睨む

「ホント、のんびりしてるとさ、誰かに横取りされちゃうぞ?悔しいけど、アイツモテるんだからさ」

「それはわかってるよ…」
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